松浦川水系の伊岐佐川下流域では、昭和42年の出水で壊滅的な洪水災害に見舞われたため、左伊岐佐川上流部
にダムを建設し洪水被害の軽減を図るとともに、ダムのある相知町では上水道の給水区域の拡大を行うにあたり新た
な水源が必要となったなめ、洪水調節、および相知町の水道の水源確保を図るために多目的ダムとして建設されたの
が「伊岐佐ダム」です。
 かなりの急峻な地に作られたダムのようで、減勢工がダム本体の基礎岩盤よりもかなり下に作られているため、下か
らダムを見上げるととても提高58.5mとは思えない存在感を感じました。 
 このダムのすぐ手前には「見帰の滝」という観光名所もあり、ここもあわせて見学されることをお勧めします。

 
右岸側から天端を見る、この天端は一般車通行可能で
すが、天端が狭いので注意が必要です。
なお、写真が少し傾いているのは御愛嬌ということ
で・・・
右岸上流から提体をみる、木が邪魔であまりよく見えな
いですね。
左岸側から天端を見る、中規模ダムですのでどこから見ても狭いです。なお、2t車以上は通行止めのようでした。
左岸上流から堤体を見る、日に焼けた赤色のローラーゲートがよく見えます。左にあるのは取水設備の模様です、なおローラーゲートの間に高圧ラジアルゲート用のコースターゲートがあるのがわかります。
天端からダム湖をのぞむ、あまり広くないダム湖のようでした。
左岸側から提体下流面を見る、おぉ・・あの放物線を描く放流は・・・
今度は右岸側から提体を見る、ホロージェットバルブの位置が提体のかなり下のほうについているのがお分かりになるでしょうか?
天端から下流をのぞく、提高58.5mとは思えない高さを感じます。
右に見えるジグザグの歩道が気になるところです。
堤体をすぐしたから眺める、ホロージェットバルブからの放物線を描いた放流がきれいです。
なお、河川維持用水用の放流もホロージェットバルブより行われるため、普段でもこの放流を見ることができるようでした。


伊岐佐ダム緒元
形式 重力式コンクリートダム
目的 洪水調整、農地防災、不特定用水、河川維持用水、
上水道用水
河川名、水系 松浦川水系左伊岐佐川
左岸住所 佐賀県東松浦郡相知町大字伊岐佐字太良
提高 58.5m
提頂長 203m
提体積 145,000m3
集水面積 9,600u
湛水面積 10ha
総貯水容量 1,940,000m3
有効貯水容量 1,660,000m3
クレストゲート ローラーゲート2門(幅5.10m×高さ6.50m)
コンジットゲート 高圧ラジアルゲート2門(幅1.80m×高さ1.80m)
放流設備 ホロージェットバルブ1門(400mm)
事業者 佐賀県
施工者 大林・松尾・唐津土建
竣工 1979年
ダム湖名
関連ホームページ 佐賀県ホームページ
上記緒元は基本的にはダム案内図を元に制作しておりますが、一部日本ダム協会様の
ダム便覧を参考に作成しております。


佐賀県のダムへ