後川内ダムは玄界灘に突出した東松浦半島一帯に広がる通称「上場台地」と呼ばれる地域の灌漑事業のために農
水省直轄事業の一環として建設されました。
 このダムの面白いところは灌漑用ダムなのに流域面積がたったの450uしかなく、流れ込む河川がない点です。ダ
ムに貯水する水は唐津市にある松浦川揚水場にて違う水系である「松浦川」から取水し4台のポンプで約200mの高
さを揚水しています。
 揚水された水は途中調整水槽にためられた後二手に別れ、一方は「後川内ダム」へ、もう一方は「赤坂ダム」へとそ
れぞれ送られます。その後各農地に送られたり、さらに下流にある「打上ダム」「藤の平ダム」「上倉ダム」に貯えられま
す。そしてダムより標高の高い地区へはさらに揚水するなどして各農地へと分配されていきます。
 ここまで大規模な灌漑事業を見るもの珍しいため、もしまた佐賀県に行く機会があれば「九州農政局上場農業水利
事務所」を訪れて詳しくお話を聞きたいと思いました。

 
 右岸側からダム湖を望む、元々川のないところに作っ
たダムだからか他のダムとは違った違和感を感じまし
た。
 左下にちょこっと見えるのが揚水されてきた水が出て
くるところです。
 ダム湖上流側から提体を見る、真ん中に見えるのが
洪水吐、その横にある小さな建物と細いパイプが取水
設備です。
 左岸側から天端を見る、まっすぐな天端です。
一般車通行可能で特に一方通行などでもありませんでした。ちなみにダム湖沿いに道が作ってあり、車なら3分ほどで1周出来ると思います。
 天端から洪水吐を見る、建設されてからたぶん一度も使われたことはないと思われます。
前日に降った雨の影響か導流部に水が溜まっていました。
 左岸側から提体下流面を見る、草ボーボーです。
ロックフィルダムの下流面って草むしりとか整備はされないのでしょうか?
 天端から下流直下を見る、白い建物は取水設備のひとつと思われます。
うーん、やはり雑草が見苦しい・・・・
 天端から下流地域を望む、このダムから取水されている水を使用していると思われる農地が広がっていました。
 天端から揚水設備を見る、標高的に約200m下を流れる「松浦川」から取水、揚水されてきた水の出口です。
ここから水の長い旅が始まるわけですね。
 下流から提体を見たところ。柵がしてあったためこれ以上は近づけませんでした。
 後数年もすると自然に帰りそうな雰囲気です。


後川内ダム緒元
形式 傾斜遮水ゾーン型ロックフィルダム
目的 灌漑用水
河川名、水系 有浦川水系後川内川
左岸住所 佐賀県唐津市大字後川内
提高 46.2m
提頂長 250m
提体積 706,000m3
集水面積 450u
湛水面積 21.7ha
総貯水容量 3,754,000m3
有効貯水容量 3,730,000m3
クレストゲート 正面越流型1門(幅?m×高さ?m)
取水設備 ドロップインレット1門(2.273m3/s)
事業者 九州農政局
施工者 三井建設
竣工 1992年
ダム湖名
関連ホームページ 九州農政局上場農業水利事務所
上記緒元は基本的にはダム案内図を元に制作しておりますが、一部日本ダム協会様の
ダム便覧を参考に作成しております。


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