広渡ダムは下流地域である北郷町、及び日南市の治水を目的とした治水ダムです。主目的は治水ですが、下流地
域に対する河川流量の維持による不特定用水の供給を行うなど多目的ダムとしての一面も持っているようです。
 最近竣工したダムだけに提体内の監査廊の巡視には懸垂式モノレールを使用しているなど、中規模ダムとしてはか
なりよい設備を持っているといえます。
 ダム湖である「いたや湖」はその所在地である「板谷地区」から名前をつけられ、ダム湖上流にはレイクサイド公園も
あり、夏季にはプールも開かれています。場所は違いますがダム湖畔にはボート乗り場も併設されており家族等で訪
れるにはよいダムではないかと思いました。ダム資料館も立派なものが建っており、かなり開かれたダムであると言っ
てよいと思います。
 また下流地区である北郷町には北郷温泉郷があり、旅で疲れた体を癒すのによいかもしれません。

 
  北郷町からダムに向うとまずこのアングルで出迎えて
くれます。
 前日降った雨の影響か常用洪水吐から放流していま
した。
 ダム資料館のベランダから見たところ。
 提体の半分以上が山の陰になってしまっているのがちょっと残念です。地方のダム巡りは時間的制約が厳しいので仕方がないことですが…
 左岸側から天端を見る、見事に逆光です(笑)
 ダム湖を1周出来る道路があるのですが天端上は一般車通行禁止のようです。
 管理所の脇から提体を見る。常用洪水吐から非常用洪水吐への高さがかなりあるようですが、ダム湖自体があまり大きくないので仕方がないと思われます。
 でもあんまり差があると渇水している見たいでかっこ悪い気がするのは私だけでしょうか??
 天端から下流を見る。下流の形から想像するにかなり峻険な山間にダムが作られたようです。
 天端からダム湖を見る。
 流木止めのフェンスが張られていますがゴミひとつない綺麗なダム湖です。
 ダム湖は細長く入り組んだ構造になっているようです。
 右岸側から提体上流面を見る。正面に見える建物がダム資料館です。天端を挟んで上流側にこじゃれたロッジ風の管理所があります。
 ダム湖側から提体を見る。やはり水は少ないように見えるがこれが常時満水位です。
 一時期風がなくダム湖の表面に綺麗に提体が写っていたのですが丁度風が吹いてきてしまいました、残念。
 ダム資料館内にあるダムの模型、ボタンを押すとダムの洪水調整に着いて実際に水を使って教えてくれます。この他にも色々と模型などがあり興味を持って見る事が出来た資料館でした。


広渡ダム緒元
形式 重力式コンクリートダム
目的 洪水調整、農地防災、不特定用水、河川維持用水
河川名、水系 広渡川水系広渡川
左岸住所 宮崎県南那珂郡北郷町大字北河内
提高 60.0m
提頂長 170.0m
提体積 156,000m3
集水面積 34,400u
湛水面積 38.0ha
総貯水容量 6,400,000m3
有効貯水容量 5,350,000m3
クレストゲート 自由越流式8門(幅13.0m×高さ2.5m)
オリフィスゲート 自由越流式1門(幅 5.4m×高さ3.2m)
事業者 宮崎県
施工者 熊谷・大成・吉原
竣工 1994年
ダム湖名 いたや湖
関連ホームページ 宮崎県土木部河川課ダムのページ
上記緒元は基本的にはダム案内図を元に制作しておりますが、一部日本ダム協会様の
ダム便覧を参考に作成しております。


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