藤ノ平ダムは玄界灘に突出した東松浦半島一帯に広がる通称「上場台地」と呼ばれる地域の灌漑事業のために農
水省直轄事業の一環として建設されました。この事業を「上場農業水利事業」といいこれは上場地区の5箇所にダムを
建設し、もともと水源に乏し地区のためダムに貯める水については少し離れたところを流れる1級河川松浦川からポン
プにて揚水するという壮大な計画です。今では工事も完了し上場地区に広がる5230haの農地に水を供給していま
す。
  藤ノ平ダムに貯水される水のほとんどはもともとの河川からの水ですが、干ばつ等により水量が足りなくなったとき
には半島の付け根にある「後川内ダム」より導水された水貯めることになります。
 竣工が2002年とまだ大変に新しいダムで、私が訪れた際にはロックフィルの白で統一された美しいリップラップを見
ることが出来ました。


  上流側からダム湖と提体を望む、前日に降っていた雨
の影響で空が曇天だったのが悔やまれます。
 冬ということもありダム湖の水は少ないようでした。
  管理施設と洪水吐きと取水設備の3点セット、ここは
遠隔無人管理のダムのようで管理施設には誰も居ませ
んでした。
 左岸側から天端を見る。
天端上は舗装されていて車両の通行も可能なようでし
たが柵がしてあったため一般車の通行は不能でした。
ロックフィルであることを誇張するような石と鎖を使った
転落防止用の柵がまた綺麗です。
 天端から洪水吐を覗く。
あまり使われることがなさそうな洪水吐きはとても綺麗
な色をしていました。
 天端から下流をみる。
このダムからの水の恩恵を享受しているであろう農地
が広がっていました。
下流から天端方面に登るための道が提体のすぐ下流で
ヘアピンカーブを描いていました。
 天端からダム湖を見る。
あまり広くは無いダム湖でした。ただこの水も地元の農
家にとっては無くてはならない水源なのでしょう。
右岸側から提体上流部を見る。
常満時は色の変わっているところまで水が貯まっているようです。
 角度の関係かもしれませんが向こうに見える洪水吐きよりも高い位置にあるような気がします。
 下流正面から提体を見る。
竣工してすぐの真っ白なリップラップが大変美しいです。
減勢工にはいった2つのスリットからは河川維持用の放流が流れ出ていました。
 ヘアピンカーブの途中から取ったパノラマ写真。
このような提体直下から写真を撮るときは広角の利くカメラがほしくなります。
 ダム湖側から取ったダムの全体像、右のほうでパノラマに失敗しているのはご愛嬌ということで…
 ダムを望むことのできる展望広場はここ1箇所しか無いようでした。


藤ノ平ダム緒元
形式 中心遮水ゾーン型ロックフィルダム
目的 灌漑用水
河川名、水系 有浦川水系有浦川
左岸住所 佐賀県東松浦郡玄海町大字藤の平
提高 58.7m
提頂長 296.2m
提体積 1,207m3
集水面積 15,570u
湛水面積 22ha
総貯水容量 3,518,000m3
有効貯水容量 3,128,000m3
クレストゲート 自然横越流型 (740m3/s)
事業者 農林水産省九州地方農政局
施工者 大林・日本国土・岸本
竣工 2002年
ダム湖名
上記緒元は基本的にはダム案内図を元に制作しておりますが、一部日本ダム協会様の
ダム便覧を参考に作成しております。


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